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「炯さんっ…」
「葵、こっち見て。」
炯は葵にキスをする。
深くて、気持ち良くて、温かいキスだ。
「意外とヤキモチ妬きなんだな。」
炯がくすくす笑っている。
「…みたいです。はぁ、こんなの初めてです。」
「オレの奥さん、すげー可愛い。ヤキモチとかやいて。お前のことだから、また、1人でぐるぐるしてただろ。」
「……。当たりです…。」
「なあ?そんなにオレのこと、欲しいの。」
「…です。」
「それ、葵の口から聞きたい。言って?」
う…。
ほら、と揺すられる。
「炯さん、愛してる…っ。欲しいの、私、炯さんの、全部が欲しいっ…。」
「葵。オレも。ヤキモチ妬きでも、すぐ、1人でぐるぐるしても、愛してるし、ずっと、お前しかいらない。だから、そんな心配、しなくていいんだ。」
オレの、なんでしょ。
よく覚えている。オレのものになれよ、と言われた。
「そ、です。」
「葵、赤い。」
「だって…」
「やべ。20分たった。行こうか。でないと、マジでやってると思われそう。」
だから…!
軽く唇にちゅ、と、キスされる。
「悪かった。不安にさせたんだな。もう、大丈夫か?」
「はい。ごめんなさい。」
「謝らなくていいから。」
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