『何の変哲もない一日』

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 食べ終えたらとっとと帰ることにしていた。外ももう暗い。メルランが居た分、いつもより少し遅くなってしまった。 「もう帰るのか」 「家が近いんだ、帰るぞ」 「私の家は海の向こうだ」 「ワープなりなんなりして帰れ。それか私の家に泊まれ。人に迷惑をかけるな」 「口うるさいのう」  オルランドはメルランの首根っこをひっつかみ、ほうきに乗って病院を去った。 「ひでえことしやがる」 「自業自得だ」  彼はほうきを置き、着替えてからベッドにもぐりこんだ。 「どうするんだ」 「帰る。またな」  静かな夜になった。
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