1143人が本棚に入れています
本棚に追加
二人でベッドに乗り上げ、九鬼が枕を背もたれにして足を投げ出す。百瀬はその腰に跨って膝立ちになった。
「じっとしてて。馴らしてあげる」
「ぇ、……ぁ……っう、ん」
潤滑剤で濡れた九鬼の指が百瀬の最奥をくすぐる。ぬるついた指はいとも簡単に内部に侵入を果たした。
「くっ、ん、ンっ」
九鬼の指が行路を拡げ、弱い場所を押し上げる。それを繰り返されるうちに、触れてもいない百瀬の前は硬度を蓄え持ち上がり始めていた。膝が震え出して、百瀬は九鬼の肩に両手を置いて体を支える。九鬼は一度指を引き抜くと、手のひらの上にジェルを足した。
「ひゃ、っ」
濡れた両手が、百瀬の体の中で一番柔らかい部位を鷲掴みにした。その冷たい感触に竦み上がる。まるでマッサージでもするように揉みしだき、その滑りを借りて再び指が入り込んでくる。心無しか先程より圧迫感が強かった。
「今何本入ってるかわかる?」
「ぅ、ん、ぁ、わかんな、いっ」
見上げてくる視線が、意地悪そうに眇められる。
「四本。両方の人差し指と中指ね」
言いながら九鬼は指を蠢かす。
「もっと増やしてみようか?」
百瀬は反射的に首を振った。
「……ぁ、あっ、入らない、っ、入らない」
「そんな訳ないでしょ。これからもっと太いの入るんだから」
「あっ、ぁ……ゃ」
「腰、揺れてるよ?」
九鬼の揶揄に百瀬の全身が朱色に染まる。恥ずかしくて堪らなかった。九鬼の指は百瀬のそこを散々弄ってからようやく出ていった。中のものを失った入口は、物足りなさげにひくひくと収縮を繰り返す。
最初のコメントを投稿しよう!