第4章

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 二人でベッドに乗り上げ、九鬼が枕を背もたれにして足を投げ出す。百瀬はその腰に跨って膝立ちになった。 「じっとしてて。馴らしてあげる」 「ぇ、……ぁ……っう、ん」  潤滑剤で濡れた九鬼の指が百瀬の最奥をくすぐる。ぬるついた指はいとも簡単に内部に侵入を果たした。 「くっ、ん、ンっ」  九鬼の指が行路を拡げ、弱い場所を押し上げる。それを繰り返されるうちに、触れてもいない百瀬の前は硬度を蓄え持ち上がり始めていた。膝が震え出して、百瀬は九鬼の肩に両手を置いて体を支える。九鬼は一度指を引き抜くと、手のひらの上にジェルを足した。 「ひゃ、っ」  濡れた両手が、百瀬の体の中で一番柔らかい部位を鷲掴みにした。その冷たい感触に竦み上がる。まるでマッサージでもするように揉みしだき、その滑りを借りて再び指が入り込んでくる。心無しか先程より圧迫感が強かった。 「今何本入ってるかわかる?」 「ぅ、ん、ぁ、わかんな、いっ」  見上げてくる視線が、意地悪そうに眇められる。 「四本。両方の人差し指と中指ね」  言いながら九鬼は指を蠢かす。 「もっと増やしてみようか?」  百瀬は反射的に首を振った。 「……ぁ、あっ、入らない、っ、入らない」 「そんな訳ないでしょ。これからもっと太いの入るんだから」 「あっ、ぁ……ゃ」 「腰、揺れてるよ?」  九鬼の揶揄に百瀬の全身が朱色に染まる。恥ずかしくて堪らなかった。九鬼の指は百瀬のそこを散々弄ってからようやく出ていった。中のものを失った入口は、物足りなさげにひくひくと収縮を繰り返す。
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