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夏といえば
その女の子は殻に閉じこもっていた
彼女の両親は女の子の気持ちが分からずにいた。その事で悩んだ両親は母親の父に頼んだ
唯一女の子が話す相手だったからである
事情を知った父、女の子からすればおじいちゃんは普段のように接した。
女の子はおじいちゃんとの時間が楽しかった。
ある日 彼女が起きるとおじいちゃんに散歩しないかと誘われた。
早朝の公園は誰もいなかった。おじいちゃんは話し始めた
「何か悩み事はあるかい?」
突然の事に驚いたが女の子は胸の内をあかした
すると不思議なことにスッキリした気分になった
おじいちゃんは2人だけの秘密だからと言っていつでも聞いてあげると約束した
女の子は小学生になった。学校のこともあり忙しくなったが大きい休み(夏休み)などには欠かさずおじいちゃんに会いに行った
ある年の夏休み
おじいちゃんの家の近くの盆踊り会場へ向かった
母親と妹もいたが女の子はおじいちゃんのそばから離れなった
帰り道ーあたりはすっかり暗くなっていた。林が風で音を出しながら揺れていた
林の影がおばけのようにみえた
「おじいちゃん 怖いよ」
「大丈夫 襲ってなんかこないよ」
その1言でホッとした女の子であった
小学生になった事もあって悩みは増えていったが女の子にはおじいちゃんがいた。悩みを打ち明け0にしておじいちゃんの家を後にした。
女の子はおじいちゃんはずっといるものだと思っていた。中学生になる4月、おじいちゃんは亡くなった
女の子は悲しかった。おじいちゃんには色々な事を話せた。しかし他の人には言ってこなかった。これからどうしていけばいいのか...
しかしおじいちゃんはたくさんの贈り物を女の子に残していった
おじいちゃんと過ごした記憶が女の子には何にも変えられないプレゼントであった
女の子は人見知りだがおじいちゃんの写った写真を持ち歩いていた。不安が緩和され緊張も不思議となくなっていた。まるでおじいちゃんが守ってくれたようだ
女の子は仏壇に時には持ち歩いている写真に話しかける
「おじいちゃん 今日はこうこうこんな事があったんだよ」
end
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