5222人が本棚に入れています
本棚に追加
嵐「待たせたな、変態クソ野郎!」
太陽「最強の能力者とやらの実力を見せてもらおうか!」
「調子に乗ってんじゃねぇ!」
相手が接近してきた嵐と太陽に向かって、地面をザッ!と擦るように蹴ると、ちょうど足下に落ちていた石ころ2つが、嵐と太陽の顔に直撃した。
しかし、そんな石ころ程度が2人に効くわけもなく、ピクリとも表情を動かさずに拳を振り上げる2人。
「ハッ!俺に魔法攻撃は効かねぇよ!いくら身体能力を上げる魔法を使おうと、俺に触れた途端解除されて素の身体能力の攻撃しか当たらn(バギィッ!)グボァッ!?」ズザーッ!
嵐「なんだ、弱いな」
太陽「強い人の感触じゃなかったね」
「な、なななななっ!?ろうらっへんは!?」
太陽「あー、ごめんね?僕達、たぶん君と同じ転生者って呼ばれるタイプの人間でさ?」
嵐「能力の強さに慢心して、自分を鍛えないなんて事はしてねぇんだわ。だからさ…」
嵐、太陽「お前(きみ)の世界では最強でも、この世界でお前(君)は最強になれねぇ(なれない)よ」
そう言って2人が拳を構え、嵐が気配を消してる奏の方をチラッと見る。
すると遠くの方から誰かがやってくる。
「すみませーん!」
そう叫びながら手を振って声をかけてきたのは、嵐達と同年代くらいの女の子。
その女の子を見た瞬間、王道勇者(屑)は嵐達を睨むのを止めて、2人に殴られて腫れ上がった顔のまま女の子に近付いた。
「き、君!お願いだ、僕を助けてくれ!あの2人が僕を殺そうとするんだ!」
嵐、太陽(うっわー、変わり身早…)
女の子「な、何ですかあなた!助けてほしいのは私の方ですよ!」
「分かった!君は僕が助けるから!だから僕を助けてくれないか!」
女の子「そんなにボコボコにされてる人に誰が助けを求めるんですか!(ドンッ!タッタッタッ)あの、すみません!どうか私の村を助けてくださいませんか!?」
「なっ!?」
女の子は助けを求める王道勇者(屑)を突き飛ばし、嵐と太陽に駆け寄って頭を下げてきた。
嵐「とりあえず事情を聞きたいんだけど」
女の子「は、はい!実はモンスターの群れがいきなり村を襲ってきて、私は何とか逃げてきたんですけど…どうかお願いします!お礼は後で私に出来る事なら何でもしますから!」
最初のコメントを投稿しよう!