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嵐「とまぁ、冗談はともかく、俺は結愛がサバイバル生活したいって言うなら別に良いぞ?可愛い子には旅をさせよって言うしな。実戦に勝る特訓環境が無いってのは事実だし」
クリナ「うーっ………結愛がしたい事なら反対はしたくないけど、親としては…」
嵐「クリナが戦争に出るってなった時、お義母さんはなんて言ってくれた?」
クリナ「…あんたが進みたいと思って、自分で決めた道なら行ってきなさい、って…」
嵐「お義母さんに言われたその言葉を、今度はクリナが結愛に言ってやるのが、親として結愛にしてやれる事じゃねぇの?」
クリナ「……普段は家庭内最弱なのに、こういう時だけは強いんですから…」
結愛「じゃあ…!」
クリナ「ぅん。結愛が自分でそうしたいって決めたなら反対はしない。でも、高等部になる前にはちゃんと帰ってきなさいよ?」
結愛「ぅん!ありがとう、お母さん!お父さんも!2人とも大好き!」
嵐「大丈夫だとは思うけど、ちゃんと中等部は卒業しろよ?w」
結愛「ぅん!」
その翌日、結愛は卒業試験を満点で合格して、中等部を無事に卒業し、数日後に着替えなどの最低限の物だけを持って、嵐とクリナに見送られて家を出てサバイバル生活を開始した。
そして結愛を送り出した後。
嵐「銀、ちょっと来てくれ」
結愛の姿が見えなくなると、いきなり使い魔である神狼フェンリルの銀を呼び出す嵐。
銀「どうしたのだ?」
嵐「俺とクリナの可愛い娘が自然界で自分を鍛えたいと言って旅立った。けどまだ中等部1年だし、実戦はそこまで経験が無い。そこでお前に、結愛の護衛を頼みたい。もちろん結愛が自分でやりたいって決めた事だから、基本は手出し無用だ。ただ、死にそうになったら助けてやってくれないか?」
銀「嵐は親バカなのだ。結愛の実力なら我が居なくても大丈夫なのだ」
嵐「それでも親としては心配なんだよ!」
クリナ「結愛を1人で行かせるとは思ってなかったけど…。銀ちゃん、私からもお願いします。結愛の護衛をしてもらえませんか?」
銀「むぅ…クリナからも頼むのなら仕方ないのだ。気付かれないように護衛をすれば良いのだ?」
クリナ「はい」
銀「分かったのだ。報酬は帰ってきたら肉を沢山貰うのだ!」
クリナ「分かりました。お願いします」
銀「ぅむ!では行ってくるのだ!」
そう言って銀は結愛を匂いで追って、見つからないように護衛を開始した。
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