~日常~

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勝也side 勝也「あー…改めて、俺は勝也だ。どこぞのクソ野郎にお前達の面倒を見ろって言われた可哀想なお兄さんだ」 生徒達「よろしくお願いしまーす」 勝也「よろしく。えっと、そんじゃ授業とやらをしていきたいんだが、何すればいいのかなんて俺は知らん。なに?とりあえず模擬試合みたいな事してアドバイスすればいいの?」 勝也が生徒達に聞くと、「それで大丈夫だと思う」といった感じの反応が返ってくる。 勝也「オッケー。んじゃ、まずは…ランだっけ?お前からやるか」 勝也が見るグループにはランが居て、面倒なの押し付けやがって!と、嵐を恨みながらも一番最初にランを指名して授業を開始する勝也。 ラン「はい」 指名されたランは勝也と向かい合うように立ち、魔武器を構える。 勝也「よし、どっからでも来い」 ランが構えたのを確認すると、勝也も魔武器のトンファーを構える。 そしてランがいつものように真正面から剣を振り上げて切りかかって来る。 勝也「こうやって真正面から突っ込んで来るバカには、こういう手が効果的ですよ…っと」ドスッ! ラン「ガッ!?」 剣を振り上げたことにより、がら空きになったボディ目掛け、少し屈んでランの懐に入った勝也は、なんの躊躇も無く腕を突き出し、ランの鳩尾にトンファーをめり込ませる。 勝也(うわぁ…コイツ何にも変わってねぇな。攻撃と言えば真正面から振り上げて切りかかるだけ。1発カウンターとかの反撃を貰えば大袈裟に痛がって動きを止める…はぁ) ラン「カハッ!ゲッホゲッホッ!ハァ…ハァ…」 勝也「今のように、初等部のガキみたいに何の考えも無く無闇に突っ込んで来る奴には、1歩踏み込んで相手の間合いを崩し、鳩尾に1発入れてやれば瞬間的な呼吸困難などを引き起こして攻撃する隙を作る事ができまーす。……って、嵐が面倒見てるガキ共なら、殺してくれって言ってるような間抜けな攻撃はしねぇか」 勝也の言葉を聞いて、生徒達は苦笑いを浮かべて微妙な反応を見せた。 勝也「けど、退くばかりではなく、あえて踏み入って間合いを崩すってのは有効だ。相手の攻撃のタイミングをズラす事が出来るし、自分の間合いに持ち込んで攻撃する事も出来るからな。俺みたいにリーチの短い武器を使うなら、退くより踏み入る方が自分のペースに持ち込みやすい」
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