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ラン(嘘だ…こんな記憶は絶対に嘘だ…。だって僕は魔神とアイツを…)
「嘘じゃないんだなー、それが」
ラン「!?だ、誰!?」
ランが1人で本当の記憶を心の中で、嘘だ嘘だと否定していると、どこからかランの否定的な思考を否定する声が聞こえる。
その声に驚いて辺りを見回すと、自分の背後に身長が150センチ程の小さな男の子が立っていた。
ラン「こ、子供…?なんでこんな所に…」
「少し急いで作った身体だから子供みたいだけど、中身は君の数億倍は生きてるからね?」
ラン「だ、誰…?」
シリア「あ、そうだったね。僕はシリア。リスクラと地球を管理してる世界神だよ」
ラン「世界神?」
シリア「そう。まぁそんな事はどうでも良いんだ。僕は本来、ある時以外は世界に干渉する事を禁止されてるんだけど、今回は訳あって人形に魂を入れて君に会いに来たんだ」
ラン「!やっぱり僕が勇s「それは無いね」
僕が勇者、そう言おうとしたらシリアに被せられて否定され、嵐に対するものと同じ視線をシリアに向ける。
シリア「僕が君に会いに来た理由なんだけど、いくつか忠告をしておこうと思ったんだ」
ラン「忠告?」
シリア「忠告その1、君は輪廻を通らずにリスクラに転生したから世界からは異物扱いされてる。簡単に言えば、さっき君が復讐しようとしてる方の嵐くん達が言ってた事だね。君は世界から、世界を滅ぼしかねない魔神と同等の敵だと世界は認識されてる」
ラン「そんな事は有り得ない!僕はこの世界を救った勇者なんだぞ!」
シリア「僕も暇じゃないんだ。君の意見や話を聞く時間は無いから次に進むよ。忠告その2、君では嵐くんに勝つ事は絶対に出来ないし、嵐くんから大切なモノを奪うのも絶対に無理。これは実力差がどうこうっていう話じゃなくて、世界の意思がそうさせてる」
ラン「どういう事だ!」
シリア「世界の意思というのは、世界に対して良い影響を与える者に恩恵を授けるんだ。そして恩恵にはいくつか種類があって、嵐くんはいくつかの恩恵を受けている。そしていくつか受けてる恩恵の1つに『絆』というものがある。その恩恵を受けた者と深い絆で結ばれたら寿命で亡くなるまで、その絆が切れる事は無いというものだ」
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