~嵐とラン~

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カヤが去った後、ランは震える程に強く拳を握り、嵐への復讐を絶対に果たすと改めて誓い、寮に帰った。 屋上 ガチャ カヤ「嵐様」 嵐「どうしたー?何か勇者擬きと揉めてたろ。大丈夫だったか?」パクッモグモグ カヤ「いったいどういうおつもりですの?全てを話してしまわれるなんて」 嵐「まどろっこしいのが面倒だったのと、小馬鹿にしてこれからのアイツの行動を予測しやすくしとこうかと思って」 カヤ「どういう事ですの?」 嵐「アイツは自分で頭が良いと思ってるタイプの人間だ。そういう人間ってのは複雑な策を練り、罠を張ろうとする。けどその本質は目的を果たす為のシンプルな策だ。絶対に目的を果たそうと思えば思う程に、そちらにばかり意識を持っていかれ、行動や思考もどんどんと単純になる」 カヤ「では私の所に来たのも想定内ですの?」 嵐「まぁな。もう少し時間が経ってから行くと思ってから少し予想外だったけど、カヤの所に行くってのは予想してた」 カヤ「ではお聞きしますが、この後あの人はどう動くと予想されてますか?」 嵐「とりあえず暫く学園には来ないで寮に引きこもるだろうな。そしてその引きこもり生活の中でどうやって俺に復讐しようか考える。そして導き出す答えは1つ。俺の周りで自分より弱いと思う奴を狙い人質を取り、俺を言いなりにするだろうな。そこからは俺の手で結愛や他の奴を殺させたりするかもな。いや、結愛は残すかな?むしろ真っ先にクリナを殺させようとするかも」 クリナ「もしその通りになるなら、人質はアルくんだね」 嵐「だろうな」 アル「なんで僕なんですか!?」 結愛「見た目だけなら弱そうだし、簡単に人質に出来ると思われてても不思議じゃないわよね。何よりアルはお父さんとそれなりに深い関係にあるんだもの。お父さんの周りで狙いやすいのはアルじゃない?」 アル「そ、そうかもしれないけど」 嵐「まぁ俺達の予想でしかないし、そうなると決まったわけじゃない。背後や周りの気配に気を付けといた方が良いとは思うがな」 アル「気配を察知する修行にはなりそうですけど…」 嵐「こんな時にまで修行の事を考えるなんて図太い神経をお持ちでw」
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