~帰郷~

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彩乃「なるほどね」 勝也「そこまでの話は分かった。そしたら今の俺達は次に何をするべきか、それを考えないといけないな」 嵐「実際に空間を繋げてる現場に立ち会えれば良いんだが、そんな都合良く繋げてくれるわけないだろうし、どうする?」 彩乃「繋げる場所に規則性とかは無いの?」 嵐「それがあれば最も可能性の高い場所を割り出して行くさ。完全に向こうの気分で繋げる場所を決めてるし、毎回のように場所はバラバラ。近くで繋げる事はほぼ無い」 勝也「毎回繋げる場所が違うのか?」 嵐「あぁ。本当に何の規則性も無いし、手動のルーレットとかダーツで決めてるんじゃないかってくらいにランダムであちこちに繋げられてる」 彩乃「何でランダムって分かるの?そこが目的の場所じゃないって言う確証は?」 嵐「同じ日の同じ時間、たまたま同じ場所に居合わせて同じ物を見たって奴は居たが、同じ場所で違う日の違う時間に同じ物を見たって奴は1人も居なかった。それはつまりその場所には1回しか繋いでないって事だ。向こうもその辺りは気を使ってるって事じゃねぇか?地球で魔法の事で騒がれたら面倒だしな」 勝也「それも無駄に終わってこうして俺達が探してるわけだけどな」 嵐「そうだなw」 彩乃「それで、他に勇者擬きに関する情報は無いの?って言うかネットの情報だけで地球を探して見つかるの?」 嵐「何とか見つけるしかねぇだろ。とりあえず地球に居る事は確定だしな」 勝也「確定?お前、俺達の所に来た時は可能性が高いくらいにしか言ってなかったか?」 嵐「その後で俺達は誰と会ってどんな話をした?」 彩乃「シリアと会って、すぐに地球に行けるか確認?」 嵐「その時の細かい会話の内容は?」 彩乃「えっと…勇者擬きが地球に居ることを嵐が早い段階で気付いて流石、みたいな内容?」 嵐「そう。俺は地球に居る可能性が高いくらいにしか言ってなかったが、シリアは「天界の者達は彼が地球に居る事、地球で空間魔法の練習をしてる事を把握してたけど不平等になるから嵐くん1人に肩入れ出来ないし話せなかった」って言ったんだ。何度も言うが、俺は可能性が高いってくらいにしか言ってないのにだ」 勝也「つまりシリアは、嵐が確証を得てると思って地球に居ることは把握してたんだけど~って言っちまったわけか」 嵐「あぁ。俺からすれば棚ぼただったけどなw可能性が高いってだけで探すよりも確証があって探す方がモチベーション上がるし」
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