~帰郷~

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セント王国、王城・太陽の書斎 嵐「おい太陽!」 ガタッ! 太陽「は、早くない!?もう見つかったの!?」 地球から戻ってくる嵐の早さに、珍しく驚いてる太陽だが、そんなの関係なしに太陽に詰め寄る嵐。 嵐「クリナはどこ行った!?」 太陽「ゆ、結愛ちゃんの様子見てくるって言って帰ったけど…なんかあったの?」 嵐「急いで聞きたい事が…あぁ!お前も関係してる事だ!とりあえず一緒に来い!フウ!ちょっと借りてくぞ!」 自分達の他に誰も居ないはずの書斎で大声でそう言うと、どこからか「わかった…」と聞こえ、何も聞かされず、聞く暇さえ与えられずに太陽は嵐と共にクリナが居るであろう学園寮の結愛の部屋に拉致された。 学園寮・結愛の部屋 ドサッ 結愛「はぁ…何か色々ありすぎて疲れた…」 クリナに送り届けられた結愛は、シャワーを浴びてベッドで横になり深い溜め息を吐いていた。 シュンッ! 結愛「!?…お、お母さん?どうしたの?」 そこへいきなり転移で母であるクリナが現れ、先ほどの事もあり一瞬警戒するが、すぐにクリナだと気付いて声をかけた。 クリナ「さっきは急な事でちゃんと話せなかったから、大丈夫かなって思って」 結愛「あ、ぅん。ちょっと疲れたけど大丈夫。お母さん達の方は?お父さんとか太陽のおじさん達と話して来たんでしょ?」 クリナ「ぅん。それで情報収集のためにお父さんは元の世界に行くことになって、お母さんは行っても何も出来ないから愛娘の顔を見に来たの」 結愛「そっか。元の世界ってそんな簡単に行けるんだ」 クリナ「シリアさん経由ならね」 それから2人は色々と話をした。 そしてそんな話の最中にいきなりゲートがクリナと結愛の前に現れ、そこから慌てた様子の嵐と、首根っこを掴まれた太陽、そして魔糸に繋がれ地面と熱いキスをする勝也と彩乃が出てきた。 嵐「クリナ!結愛!」 クリナ、結愛「何事!?」 クリナ「っていうかもう帰ってきたの!?」 嵐「それだけの緊急事態なんだよ!」 太陽「すいません、そろそろ事情の説明を求めてもよろしいでしょうか?」 クリナ「太陽さんも何も聞かされてないのに連れて来られたんですか?」 太陽「ぅん。いきなり書斎に来たと思ったら僕にも関係するって言って首根っこ掴まれて拉致された。って事だし、1回落ち着いて話を聞かせてもらえるかな?」 嵐「そ、そうだな…落ち着かないと話せるもんも話せないな…」 そう言って太陽を離し、勝也と彩乃を魔糸から離し、ボックスからお茶を取り出して一口飲み、深呼吸をして話し始める。
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