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雅「た、太陽…!?いや待て待て!アイツは俺の弟だ!弟が兄貴よりオッサンってどうなってんだ!?」
太陽「事情は後で説明するから、今は僕に着いて来てもらえるかな?ここはモンスターも出るし、危険な場所なんだ」
雅「…あんたに着いてって安全が保証されるんすか?」
一先ず落ち着きを取り戻した太陽の兄、雅はまだ太陽の事を疑っている。
そしてそんな疑ってる対象に大人しく着いて行くはずもなくどうするか悩む太陽。
太陽『ねぇ、嵐?僕が僕だって信じてもらえないんだけど、どうしたらいいかな?』
嵐『そりゃお前、いきなり40手前のオッサンが自分はあなたの弟ですって言っても信じてもらえんだろうよw』
太陽『それをどうしたらいいか相談してるんでしょ!?』
嵐『昔地球に帰って皆で一緒に撮った写真は?お前、お守り代わりにロケットペンダントにして首から下げてたろ』
太陽『それだ!』
「これなら僕のこと信じてもらえる!?」
カチッパカッ
雅「こ、こりゃ嵐坊達が来た時の集会の…」
太陽「どう!?」
雅「ぅーん…よし!俺と太陽しか知らないようなことはなんかないんすか?」
太陽「じゃあ2人しか知らなそうな事を言って」
雅「太陽と嵐坊が来て集会を開いた時に太陽乗せて走った奴の名前は?」
太陽「…特攻隊長の葵さん」
雅「その時の集会場所は?」
太陽「廃工場」
雅「んじゃ太陽が帰る時に俺が太陽にかけた言葉は?」
太陽「元気でな、太陽。風邪引くなよ。その後で僕が泣きそうになってからかわれた」
雅「泣きそうじゃなくて泣いてたろ?」
太陽「泣いてないって言ったじゃん!何で今さらそれを掘り返すの!?」
雅「その反応は紛れもなく太陽だな」
太陽「やっと分かってもらえたよ…」
雅「悪い悪い(笑)最初から何となく太陽だって事は分かってたんだけど、どうにも信じらんなくてな(笑)」
太陽「地球とこっちとじゃ時間の流れが違って、あの集会の日からこっちでは何十年も経ってるんだ」
雅「そんなにか!?…いやまぁ、お前の歳のとり方見りゃそのくらい経ってても不思議じゃねぇか。けど弟が自分よりもはるかに歳とってるって変な感じだな…」
太陽「どれだけ歳を重ねてようが僕は僕だよ。それに、お兄ちゃんは僕にとってお兄ちゃんで、それ以外の何ものでも無いよ」
雅「そっか……そうだよな!お前はお前だし、俺はお前の兄貴だよな!」
太陽「ぅん!」
雅「それはそうと、お前が居るって事はここはお前が居る、魔法があるファンタジーワールドで良いんだよな?さっきも地球とこっちじゃ時間の流れがどうとか言ってたし」
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