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雅「嵐坊や太陽が地球に来たのは影響無いのか?」
嵐「あります。俺達が地球から帰った後、雅さんには良い事が起きてますが、何人かが不慮の事故で亡くなってますよね?」
雅「あ、あぁ…」
嵐「雅さんの件も、事故の件も、魔力に触れた影響です」
雅「ハハ…マジかよ…」
太陽「で、でもねお兄ちゃん!その亡くなった人達もこっちに来てるんだ!魔力の影響で予定とは違った亡くなり方をしたからってシリアさん…神様がこっちに連れて来てくれたんだ!」
嵐「けd「そうなのか!?アイツら生きてんのか!?」
嵐が険しい表情で何かを言おうとしたが、雅がそこに被せてきて、嵐はさらに険しく、そして悲しむような表情になる。
太陽「ぅん!」
雅「会えるのか!?」
太陽「もちろんだよ!」
嵐「おい太陽!テメェどういうつもりだ!?」
太陽「(ビクッ)…ど、どういうって……あ
…」
雅「な、なんだ?」
嵐「確かに雅さんを地球に帰せねぇならすぐに話さなきゃならねぇ事だけど、どういうつもりでそんな明るく話してんだよ」
太陽「………ごめん。そういう認識しかなかったから、つい…」
雅「どういう事だ?アイツらの誰かに何かあったのか?」
嵐「雅さん、すみません。話さなきゃならない事があるんですけど、俺も雅さんに話すのに気持ちを落ち着かせたいんです。それにここはモンスターが出る可能性もあって危ないので、とりあえず場所を変えませんか?」
雅「あ、あぁ、わかった」
嵐の真剣な表情に、雅も大人しく頷いて場所を変える事になった。
そして嵐はゲートを自宅に繋いだ。
嵐「雅さんは座っててください。太陽も」
雅「あぁ」
太陽「わかった…」
それから数分後、嵐がお茶を出し、しばしの沈黙。
雅「………」
嵐「………」
太陽「………」
雅「…嵐坊、雰囲気で重い話ってのは察した。けど、言わなきゃ余計に言いずらくなるだけだぞ」
嵐「そう…ですね。とりあえず結論から言います」
雅「あぁ」
嵐「葵さんは亡くなってます」
雅「…そうか、葵が……」
嵐「そして太陽から聞いてると思いますけど、地球とリスクラを巻き込むゴタゴタの原因は葵さんです」
雅「そうか……は?葵が原因?」
嵐「はい。1から説明します」
それから嵐は、4人が地球で亡くなってリスクラに来てからの事を全て、隠し事は1つも無しで本当に全て話した。
嵐「……というのが全てです」
太陽「僕達にとってあの人…葵さんは世界を滅ぼそうとしてる敵、そういう認識だったから僕は他の人達は生きてる、その人達に会えるって言っちゃったんだ…」
雅「………フゥーッ」
全ての事を聞いた雅は、顔を俯かせて少し頭を抱えていたが、急に顔をあげて思いっきり息を吐いた。
太陽「お兄ちゃん…?」
雅「俺はこの世界の事をよく知らねぇし、生きる為の殺る殺らないの覚悟に関しては下手な事は言えねぇ。けど、要はアイツにこの世界で生きてく覚悟が無くてテメェの女にヤキ入れられたって事だろ?まぁ遥も遥でそこまでする必要があったのかって思うけど…でもそこでアイツは遥や嵐坊を逆恨みをして命を狙ってる上に、子供向けのアニメや漫画に出てくる魔王様みたく世界を滅ぼそうとしてんだ、そりゃアイツが悪ぃと俺は思うし、太陽が仲間の1人として見れないのも仕方ねぇだろ」
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