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遥「書類上で必要なのは以上です。それで総長、いくつか聞いてもいいですか?」
雅「なんだ?」
遥「太陽くんも総長の事を知ってるなら、嵐くんがギルドで面倒を見てほしいと言ってたのは嘘だったって事で良いですか?」
雅「あぁ、暫くは太陽の所で世話になるつもりだ。自分で稼げるようになったら出るつもりだけど」
遥「その自分で稼げるようになったらというのはギルドで依頼を受けて稼ぐって事ですよね?」
雅「それが手っ取り早いだろ?」
遥「では依頼を受けて生き残る術はどうするんですか?子供の小遣い程度しか貰えない低ランクの依頼でこれからを生きていくのは絶対に不可能です。そうなると、下の上から中の中くらいの、多少なりとも危険が伴う依頼を受ける事になります。その辺りはどうするんですか?」
雅「どうするって、簡単な依頼をチマチマやりながらモンスターに慣れてくしかねぇだろ」
嵐、遥「甘いですね」
雅「揃って言うかよ」
嵐「それに関しては俺からも言わせてもらいます。確かに雅さんは人もよりも魔力量が多いので、この世界でも力はある方だと思います。けど、力というのは持ってて使うだけじゃ宝の持ち腐れでしかありません。使うだけじゃなくて、扱えるようにならないといけないんです」
遥「単車や車と同じですよ。ただ乗るんじゃなくて、自分の手足のように操作できなきゃダメなんです」
雅「あー…つまり?」
嵐、遥「稼ぐ前に魔力の扱い方を覚えて、生きる術を身に付けた方が良いです」
遥「今日は嵐くんと息ピッタリね!」
嵐「そーだねー(棒)」
雅「つっても、どうやんの?」
遥「ここに魔法に関することを学園で教えてる先生が居ますよ?いっそ学生時代をもう一度味わったらどうですか?(笑)」
嵐「おい待てコラw20歳超えてる人、しかも今は年下だけど先輩にあたる人を相手に教鞭を執れってかw」
遥「私の時はやってたじゃない」
嵐「雅さんと遥さんとじゃ違うだろw俺がガキの頃から世話になってる先輩だぞw」
遥「でもまぁ、それは総長が学園に転入するならって話よ?(笑)」
雅「流石に今さら学校は勘弁だな」
嵐「ですよね(笑)じゃあ遥さん、ナニルなら暇だろ?」
遥「彼なら空いてるでしょうね」
嵐「よし、雅さんの教育係はナニルに決定だ」
雅「そのナニルって人はどんな人なんだ?」
嵐「世界最強の奴っすね」
雅「マジで!?」
遥「嘘です。元世界最強です」
雅「元でもすげぇよ!」
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