~帰郷~

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遥「確かにそうだけど…」 嵐「それに自分の身を守れるくらいって雅さんは言ったけど、それはつまり自分で生活が出来るようになるよりも先のレベルだし、5~10年は掛かる。そんな長い時間、低レベルの戦闘に慣れたら今までの感覚を取り戻すのにどれだけの時間が掛かると思う?」 遥「……」 雅「ストップストップ。ちょいとストップ」 嵐「なんですか?」 雅「俺の発言ってそんなに大変なことだったか?」 嵐「今の俺らにとってはめちゃくちゃ大変な事です。敵の事だって頭の2人を知ってるだけで、どれだけの規模で組織してるのか、どんな理由でアイツらと共にあろうとするのか、何もかもが分からないし、情報も余裕も無いんです」 雅「そんな時に悪いこと頼んだ。遥も俺のせいで変に怒られちまって悪い」 遥「雅さんは気にしないでください!私が考え無しに言ったのが悪いんで!」 嵐「けどまぁ、誰か人を付けるくらいなら手配は出来ますよ。年下になるっすけど」 雅「え、マジ?」 嵐「はい。そいつらもまだまだ修行中ですけど、ただ模擬戦をしながらどうしたらいいとか、こうしたらいいとか、それくらいのアドバイスとかは出来ると思いますよ」 雅「ぜひ紹介してくれ!」 嵐「ちょっと待ってくださいね」 そう言って少し集中して雅に紹介する人物を魔力探知で探し出し、2つゲートを繋いで片方には腕だけを突っ込んで勢い良く引き抜き、もう片方からは2人の人物が普通にゲートを潜って出てきた。 「うわっ!?」 「アル?何してるの?」 「話は落ち着いた?」 腕を突っ込んだ方からは状況を理解出来てないアルが尻もちを着きながら出てきて、もう片方からは結愛とクリナが出てきた。 嵐「あれ、クリナも一緒か」 クリナ「一緒じゃダメだった?」 結愛「まさか新しいお母さんを紹介する気!?」 クリナ「え…(ウルウル)」 アル「イタタ…新しいお母さんは無いと思うけど、いったいどうしたんですか?嵐先生」 嵐「結愛とアルに弟子を1人付けようと思ってな」 結愛「弟子!?」 アル「結愛はともかく僕なんかが弟子を持つなんて100万年早いですよ!」 嵐「弟子って言っても模擬戦しながら軽くアドバイスするくらいで良いんだ。まぁ、中等部の時の結愛くらいまで鍛えてくれりゃ良いからさ」 結愛「そんな簡単に言わないでよ」 クリナ「というか何で結愛とアルくんなの?嵐じゃダメなの?」 嵐「俺達には素人を1から鍛えてる時間が無い。だからそれなりのレベルで修行中の2人がちょうどいいんだ。それに、教わるばかりじゃなくて教える側になれば、どう教えれば良いのかとか、色々と考える事も多くなって自身の理解も深まってレベルアップに繋がる」 結愛、アル「!」 結愛「やる!自分の為にもなるならやる!」 アル「僕もやります!」 嵐「2人ならそう言うと思ったwじゃあその鍛える人はこの人、雅さん。太陽より若いけど太陽の実兄で、俺がめちゃくちゃ世話になった先輩なんだが、勇者擬きのせいでリスクラに飛ばされてきた人だ」 そう言って雅を紹介する。 アル「太陽様のお兄様!?」 結愛「どことなく太陽のおじさんと似てるような…」 嵐「そんで雅さん、こっちの2人は娘の結愛と、友達のアルです。結愛には魔法、アルには近接戦闘を習ってください」 雅「雅です!よろしくお願いします!」 結愛「あ、変に真面目な所とか太陽のおじさんそっくり」
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