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雅「そんなの聞いてねぇけど!?」
結愛「死ぬ気で走らないと魂持ってかれますよー」
ユア「どうした人間!このままでは簡単に終わってしまうぞ!」
雅「こんなファンタジー求めてねぇ!」
叫びながらも限界を超えて全力疾走する雅は、訓練室内を5周した所で体力が完全に切れて倒れる。
雅「ハァッ…ハァッ…ハァッ…」
結愛「お疲れ様です。ではそのまま腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットを各50回、5セットいきましょう」
雅「ハァッ…ハァッ…ちょ、ちょっとは…ハァッ…ハァッ…休ませて……ハァッ…ハァッ…」
結愛「討伐依頼を受ければモンスターはこっちの都合何て気にせず殺しにくるんですよ?むしろ体力切れしてる人間なんてモンスターからすれば餌がそこらに転がってるのと同じです。死にたくなければ休まず動き続けてください。死にたいならその場で寝るなり何なりお好きにどうぞ。ユア、ご飯だよー」
ユア「ん?魂を狩って良いのか?」ギラッ
雅「や、やります!喜んでやらせていただきます!」
結愛「ほら、人間その気になれば何でも出来るんですよ。あ、筋トレ終わったら1分の休憩挟んでまた追っかけっこして筋トレですよー」
雅「1分は休憩じゃねぇだろ!?」
結愛「あれ、やるったらやる、何でも来いや、男に二言は無いって言ってたのは私の聞き間違えですか?」
雅「数十分前の俺のバカ野郎!!!」
結愛「それだけ叫ぶ元気があれば大丈夫です!頑張ってください!」
雅「ウォオォォォォォ!!!」
それから数時間、追っかけっこと筋トレをワンセットとして繰り返し、5回目の筋トレが終わった所で長時間の休憩を入れた結愛達。
雅「こ、これが本当にあの嵐坊のやり方かよ…」
遥「確かに嵐くん仕込みの特訓方法ですけど、結愛ちゃんは優しい方ですよ?私達の時なんかウルフと追っかけっこさせられて、倒れたりしたら本当に噛まれてたんですから」
雅「よく生きてんな…」
遥「私もそう思います(笑)でもそうやって死の恐怖から逃げ続ける事で得た持久力は生き残る為には絶対必要です。死にたくなければ走り続けるしかないんで」
雅「お前もこの世界で相当な修羅場を潜ってきたんだな」
遥「何でそう思うんですか?」
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