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結愛「なるほど…。それなら魔法も早く扱えるようになりそうですね。魔法は想像力が大事ですけど、自身が魔力に飲まれない精神力も大事なので」
雅「けどなぁ…太陽や嵐坊と比べると圧倒的に何かが違うって感じるんだよなー。そりゃ経験の差は月とスッポンだろうけど、それとは別の何かが俺には無い気がするんだよな」
結愛「精神の面でですか?」
雅「あぁ。なんつーか、力そのものの強さで劣ってるとかじゃなくて、人としての強さで何かが、どこかが劣ってる、そんな気がするんだよ。つーか結愛ちゃんにも同じ感覚がある」
結愛「少し前まで私も凄く感じてましたし、お父さんみたいに強くなりたいって言うと周りの人達から、今のあなたには無理、昔のお父さんみたいだからって言われて、凄く悩んでました」
雅「悩んでたって過去形なら、今は解決したのか?」
結愛「はい。仲間の為に戦えって教わりました。1人で生きる強さよりも、誰かと生きる強さの方が何倍も、何十倍も力を出せるって」
雅「仲間の為に、か…。確かに1人で生きてくより、仲間と一緒の方が楽しいもんな……よし決めた!」
結愛「何をですか?」
雅「俺は世界で皆でバカやってそれを皆で笑う!そんな毎日の為に生きてやる!そしてその為にこれから強くなる!」
結愛(私なんかほぼ答えのヒントを教わってもウジウジ悩んでたのにこんなにあっさりと…)
雅「よーし、そうと決まればのんびりしてらんねぇな!早く特訓しようぜ!」
結愛「あ、はい。じゃあ訓練室行きましょうか」
そして2人はギルドの訓練室に移動して魔法の特訓を開始した。
訓練室
結愛「そうです、そのまま魔力球を維持してください」
雅「ぅす!」
1時間後
結愛(1時間経っても魔力に乱れが無いし、しっかり集中できてるわね)
雅「……!」ビクッ
結愛「ど、どうしたんですか?」
雅「悪い、暇過ぎて寝ちゃってた…」
結愛「え…」
雅「俺の為に時間を作って教えてくれてるのに、本当にすまん!」
結愛「そんな事はどうでもいいですよ!本当に寝てたんですか!?寝ながら魔力球を維持してたんですか!?」
雅「え、あ、はい…?」
結愛(中級上位魔法並の魔力球を維持しながら一切の乱すことなく眠るなんて、もしかしてとんでもない人だったりする?いや、太陽のおじさんの兄弟って考えたら納得できる気もするけど…)
雅「えっと……怒ってます…?」
結愛「……雅さん」
雅「お、ぉす!」
結愛「オリジナル詠唱で構わないので光槍を壁に向かって放ってみてください」
雅「いきなり!?」
結愛「ちょっと確かめたい事があるんです」
雅「わ、分かった。確か槍系の魔法は貫通性能を意識するんだよな?」
結愛「はい」
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