~休息~

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そして2人が向き合い、雅は太陽と結愛の時のように、自分から見て真正面の少し左を狙う。 すると結愛は当然だが雅から見て右に避ける。 それを予想していた雅は結愛の更に右に向けて光玉を放つが、結愛は一瞬だけ足を止めてすぐさまバックステップで後退する。 しかし、流石に同じ手を使えるとは思ってなかったのか、慌てる事なく、冷静に結愛の動きを見て一瞬の停止からのバックステップを見切り、雅から見た左側に光玉を放つ。 結愛「っ!?」バシュッ! 太陽「はいアウト!」 雅の反応速度の速さに驚いた結愛は、思わず魔法を放って相殺してしまい、太陽からアウトを宣言される。 雅「えっと…俺の勝ち?」 太陽「そうだね。魔法を撃たれなければ結愛ちゃんに当たってし、お兄ちゃんの勝ち。しかしまぁ、よく仕事の感覚と同じと思っただけであそこまで出来るね」 雅「自分でも不思議だよ。なんつーかさ、スーッと冷静になって、次の動きが分かったんだ。結愛ちゃんが下がった時も魔法を撃ってすぐにさっきとは違う、下がるなって思って何も疑わずに結愛ちゃんの後ろに向かって撃ってた」 太陽「んー……集中はしてたけどゾーンに入る程の集中力ではなかったし、変な魔力の流れも無かったからミルちゃんみたいな魔眼とかでもないと思うから、勘が鋭いのかな?ほら、喧嘩慣れとかさ」 雅「あー、確かに。たまにそういう感覚あったわ」 太陽「…これってもしかして凄いんじゃない?戦力としては無理でも、本格的に鍛えたら結愛ちゃんと並ぶかも」 結愛「(ムスッ)」 太陽(ぅん、予想通りの反応(笑)鍛え始めたばかりのお兄ちゃんがすぐ自分の所まで来るなんてなったら、必ず負けず嫌いが発動すると思った(笑)この様子ならお兄ちゃんを鍛えながら自分の特訓も頑張りそうだね) 雅「結愛ちゃんと本気でやれるよう、気合い入れて鍛えねぇとな」 結愛「そんな簡単に負ける気はありませんから」 太陽「じゃあこれからは模擬戦をメインにしていこうか。とは言っても実力差は明らかだし、結愛ちゃんはお兄ちゃんの手本になるように。お兄ちゃんは結愛ちゃんから色んな技術を盗んでね。あと、特訓が終わっても魔法の勉強をして自分の手札をどんどん増やしていこう。数を覚えれば良いってわけでもないけど、手札が増えれば戦略も増えるからね」 雅「勉強は嫌いだけど魔法の事なら頑張れる気がするよ」
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