~休息~

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太陽「ブレスレット…?」 結愛「変わった武器?防具?ですね。あ、もしかしてお守り的なやつで自動防御が能力とか?」 雅「いや、能力が分かんねぇんだけど」 太陽「あ、そうそう。魔武器は名前を付けないと能力が分からないんだ。1回名前を付けると変更出来ないからよく考えた方が良いよ?じゃないと遥さんみたいにいい歳して恥ずかしい名前を呼ぶ事になるから」 雅「名前ねぇ…チェーンだろ?鎖…ぅーん…………ぅん、シンプルに『(くさり)』で良いや。何かカッコいいの考えようとしたけど何も出てこないし」 鎖で良いや、そう言うと鎖は淡い光りを放ち、雅の脳内に能力の情報が流れる。 雅「おぉ!能力の説明が脳内に!」 太陽「どんな能力?」 雅「ぅーんと…増殖と操作。操作はそのままだろうけど、増殖は必要に応じて大きさや長さを変えられて、数も増やせるみたいだな」 太陽「凄く良い能力だね」 雅「俺は正直微妙と思ったけど、やっぱり使い方次第か?」 太陽「ぅん。大きさや長さを変えた上にそれを操作出来るなら全方位がお兄ちゃんの間合いになる。それに防御で1本使っても、増殖の能力を使えば攻撃用で何本も増やせる。鞭みたいに柔軟だから攻撃方法も幅が広いしね」 結愛「操作する能力があるなら鞭みたいに振り方を覚える必要も無いですし、色々と応用が効きそうですね」 雅「一瞬でそこまで考えられるって、やっぱり経験の差があるな。俺なんか拳に巻いてパンチ力を上げるか、操作しながらぶん回すくらいの使い方しか出てこなかったぜ」 太陽「拳に巻くって、それじゃ自分の拳もダメージ受けるじゃん」 雅「喧嘩での使い方だからそうなるべ。生きる為に使うってなったら、大きさと長さ変えて全身に巻き付けて鎖帷子みたいな防具にするくらいだな」 太陽「まぁ生きる為の使い方を少しでも考えれたなら少しはこの世界の事を意識し始めてるのかもね。それじゃあ早速、魔武器の使い方から練習していこうかな。まずは能力の感覚を覚えていこう」 そして太陽指導のもと雅の魔武器、鎖の使い方の練習を始めた3人。 まずは能力を実際に使ってみて、大きさや長さの限界が雅の魔力を使えばいくらでも大きく、長くなり、増やせると知り、魔武器の後は魔力量の底上げを特訓に組み込む事にした。 それから操作の能力を使って操作性の確認をして、攻撃と防御のパターンをいくつか考えて結愛と軽い模擬戦をしてそのパターンを覚えた雅。 太陽「初めて使ったにしては上出来なんじゃない?後は覚えたパターンを身体に叩き込んで、そこから臨機応変に自分なりの戦い方を覚えていけば実戦に行かせてあげれるかな」 雅「ちなみに実戦までどのくらい?」 太陽「さぁ?お兄ちゃんが意地と気合いと根性で急成長すれば直ぐにでも行かせられるし、ゆるーくダラダラやってたら何年か何十年か先になるよ」 雅「精神論って事ね。オッケー、なら1ヶ月以内に実戦に行ってやる!」 太陽「目標を立てるのは良いことだけど、それに囚われ過ぎて身体を壊さないように。僕は身体が壊れない程度には無茶させるし、もし判断ミスで何かあれば責任をもって僕が治療するけど、自己判断で無茶して何かあってもそれは知らないからね」 雅「ぉす!ちゃんと太陽の決めた範囲で無茶するぜ!」
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