〜実戦〜

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翌日・3時30分頃 走り込み等で軽くアップを済ませとこうと思い少し早めに訓練室にやってきた雅。 しかし、雅が来た時には訓練室から物音がした。 雅「俺より早く来て何かしてる奴なんて一人しか居ねぇよなー」ガチャ そう呟きながら訓練室のドアを開けた。 雅「おはよ、太陽」 訓練室の中に居たのはやはりと言うべきか、太陽だった。 太陽「おはよう、お兄ちゃん。まだ早くない?」 雅「走り込みとかで軽くアップを済ませとこうと思ったんだけどお前の方が早かったわ」 太陽「僕もさっき来たばかりだけどね。じゃあ一緒にアップしよっか」 雅「ぉう」 兄弟仲良く走り込み(100km10分程度)、素振り、軽い打ち合い等でアップを済ませた。 太陽「100kmを10分で余裕を残すなんてかなり体力が付いたね」 雅「昨日はさんざん走らされたし、殺されないように必死だったからな。それに変な事言うようだけど、走り方が分かってきたんだ。どうやって身体を動かして走ると疲れないのか、それが分かってきた」 太陽「それは身体が状況に適応してってるんだよ。ほら、炭〇郎のお父さんも言ってたじゃん、不要なものを排除していくって。それと同じ」 雅「炭〇郎って誰?」 太陽「鬼〇を知らないなんて時代遅れにも程があるよ…」 雅「アニメかよ!アニメ見ない俺が知ってると思うか!?つーかこの世界そんなのあんの!?」 太陽「嵐がチートだし、ルシファーさんも似たようなものだからね。地球の情報は簡単に手に入るよ」 雅「あー、そういやそれで地球にちょっと来たもんな」 太陽「そうそう。まぁあの時の事は良いとして、そろそろ特訓を始めようか」 雅「ぉす。よろしくお願いします」 太陽「よろしくお願いします。じゃあ今日の特訓内容だけど、自然体で楽にしてれば良いよ」 雅「そんだけ?」 太陽「ぅん、それだけ。まぁ意味はやれば分かるよ」 太陽の言うことに疑問を残しながらも足を肩幅に開き、倒れない程度に脱力して楽にする。 太陽「あ、気は張ってて」 雅「スゥー……ハァー………」 太陽「じゃあいくよ?まずは5割で」 そう言った瞬間、太陽の目付きが鋭くなり空気がズンッ!と重くなった。 そしてそれと同時に雅は意識を失いそうになる。 雅「っ!?な、なんだ…これ……!」 太陽「殺気だよ。お兄ちゃんの戦闘技術はすでにSSランクと同等だし、模擬戦をやる分には何の問題も無い。けど殺気に慣れてない。ギルドの依頼を受けて生活していくなら討伐系がメインになるし、そうなると討伐対象のモンスターはお兄ちゃんを殺すために草むらとかからいきなり襲ってくる」 雅「だから…不意打ちで……こんなこと…」 太陽「楽しみは後に取っておいた方が良いって言ったでしょ?(笑)とりあえず1時間くらいこの状態で耐えてね。耐えきれたら少しずつ強くしていくから」 雅「お…おす……!」 太陽(この状態で1時間って聞いたら流石に驚いたりすると思ったけどむしろ気合いを入れた…。この様子なら今日明日のうちにはギルドで依頼を受けさせられるかもね)
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