〜実戦〜

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数時間後 精神的疲労を考慮して少しの休憩を挟みながら殺気に当てられ続けて、雅は太陽の6割ほどの殺気に当てられても余裕を持てるようになった。 太陽「これだけの殺気でも普通に会話が出来るようなら大丈夫だね。じゃあ次は弱い殺気を当ててみようか」 雅「なんで弱い殺気?」 太陽「人によるんだけど、強い殺気に慣れた今の状態だと弱い殺気を感じられないかもしれないんだ。だから弱い殺気も感じられるようにして、突然の事にも対処できるようにしないといけないんだ」 雅「そんな危ない事するつもりねぇよ?」 太陽「モンスターの種類とか依頼の種類によっては夜限定だったり、遺跡関係だと明かりが無いから真っ暗闇の中でいきなり目の前にモンスターが大口開けて襲ってくるかもしれない。モンスターや人が襲いかかる時は微かでも殺気は漏れてるんだ。それを感じられれば真後ろの死角からでも不意打ちされる事は減るよ」 雅「無くなるわけじゃないんだな」 太陽「24時間365日、常に警戒してれば無くなるんじゃない?どんなに凄い人でも気を抜く瞬間はあるから」 雅「そういう事ね」 太陽「後は変態的なまでに気配に敏感な人外チーターならそういう事も無いんじゃない?」 雅「1人しか思い当たんねぇよそんな奴」 太陽「まず初めは疑って掛かるからね。信用するって言って話をしても重要な部分は隠すし、話して大丈夫な所とダメな所を上手く繋げて信じ込ませちゃうから凄いよ」 雅「何であんな人心掌握を身に付けたのかね。まぁ、そのおかげでこの世界でも上手く生きてこれたんだろうけどさ」 太陽「そうだね。さて、そろそろ再開しようか。自然界の動物なら感じれるくらいの殺気を当てる。これを普通に感じられればギルドで依頼を受けても大丈夫なレベル。じゃあいくよ?」 雅「……………集中すれば感じるくらい?なんかこう…肌にチクチク刺さるような」 太陽「じゃあ殺気を外したり当てたりするからそこまで気は張らずに自然体で居て。それで殺気を感じたら手を上げるなり、何でもいいから合図をして。殺気が外れたらその合図を止める感じで」 雅「分かった」
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