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ギルド・ペガサス、受付
太陽「あ、遥さん、お疲れ様です。ちょうど良かった」
太陽達がギルドにやって来ると、タイミング良く遥がホールで受付嬢と話をしながら遅めのお昼ご飯を食べていた。
遥「おっつー。どうかした?」
太陽「ちょっと受けたいSランクの依頼があるんですけど」
遥「Sランクで?雅さんと結愛ちゃんに受けさせるの?」
太陽「はい。幼竜とかでも良いんで、ドラゴン系の依頼無いですか?たまにSランクで依頼書出てますよね?」
遥「ちょっと待ってねー。今言ってた依頼があるか調べてもらっていい?」
「はい、少々お待ちください」
そう言って受付嬢はSランクの依頼書のリストを取り出してペラペラと捲っていく。
「お待たせしました。あるにはあるんですが、ちょうど今その依頼を受けたいという方が居まして…」
遥「国王の連れが受けるんだから無視しちゃいなさいよ(笑)」
「いえ、それが、その、依頼を受けたいと仰ってるのが……王子でして…」
太陽「大翔が?」
遥「すっごいタイミングね。どうする?可愛い息子くんに譲る?」
太陽「すいません、大翔はどこに居ますか?」
「あ、はい。あちらの依頼書が貼り出されてるボードの方に」
太陽「ありがとうございます」
大翔の居場所を聞いた太陽は受付嬢にお礼を言ってボードの方に向かった。
太陽「大翔ー」
ボードの所に来た太陽は大翔を見つけるなり声をかける。
大翔「父さん?何で父さんがギルドに?何かあったの?」
太陽「お兄ちゃんと結愛ちゃんの特訓の一環で依頼を受けさせに来たんだ。そしたら僕達の受けたい依頼と、大翔の受けたい依頼が被ってさ」
大翔「あぁ、Sランクのサンダードラゴンの討伐?何か受注手続きがいつもより遅いと思ったら父さんのせいだったんだ」
太陽「ごめんね。ごめんついでに、その依頼を伯父さんと後輩のためと思って譲ってもらえない?」
大翔「他にめぼしい依頼が無いんだ。他の依頼じゃダメなの?」
太陽「お兄ちゃんの特訓メインで結愛ちゃんはサポートに徹するからドラゴン系の単体討伐がベストなんだよね。SSランクとかになると結愛ちゃんが参戦せざるを得ないから、少し弱めのSランクの依頼が欲しいんだ」
大翔「なるほどね。なら俺もその依頼に同行していい?もちろん雅伯父さんの特訓だし手出しはしない。結愛ちゃんみたいにサポートに徹するし、2人でも危険だと判断した時だけ手伝う感じにするからさ」
太陽「大翔がそれで良いなら」
大翔「交渉成立。じゃあ4人で行こうか」
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