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嵐がそう言った瞬間、嵐から本気の殺気が放たれ、左手には黒皇帝を持ち、その剣先は太陽に向いていた。
右手は真横に突き出してどこかにゲートを繋ぎ、そのゲートから2人の人物が出てくる。
太陽「…それは何の冗談?何で嵐のゲートから勇者擬きとアルくんが一緒に出てくるの?」
嵐「お前等と本気の殺し合いが出来るって言ったろ?頭の良いお前なら分かるはずだ」
太陽「………」
嵐「分からないなら教えてやるよ。俺はお前等のてk「それ以上喋るな!(キンッ!)」っとと…。いきなり切りかかって来るなよ。話してる途中だろ?」
嵐が喋ってる途中、太陽はその現実を信じたくないのか、普段なら有り得ないほど隙だらけの、勇者擬きことランのような剣を嵐に振るった。
太陽「はぁ…はぁ…はぁ…」
嵐「正直言うとな?俺は飽きたんだよ」
太陽「飽きた…?」
嵐「平和な世の中、ほのぼのした毎日に飽きたんだ。昔はそれが良いとも思ってた。だが、あんな刺激的な毎日が急に無くなっちまって、物足りなさを感じるんだよ。本気で命を懸けた生きるか死ぬかの戦い、そんな刺激を味わいたいんだ」
太陽「な、なに言ってるのさ…」
嵐「依頼でモンスターを狩るのなんざ温すぎる。じゃあどうやったら俺が望む刺激を感じられるか?そう考えた時にお前が、お前等が浮かんだんだ。お前等なら俺と本気で殺し合えるってな」
太陽「ほ、本気…なの…?」
嵐「冗談だと思うか?」
太陽「冗談であってほしいよ…」
嵐「残念ながら冗談じゃない」
太陽「そっか…。わかった……わかったよ。嵐は僕達を…セント王国を裏切った敵なんだね。よーくわかったよ。それなら僕はZランカー創壊の騎士として敵である嵐を殺す」
嵐「やっとその気になったか。まぁ今から始めても魔力を消費してる奴ばかりだし、殺し合いどころか準備運動にもならないだろうから、3日の猶予をくれてやるから、お互い万全の状態で戦おうや。決戦の舞台は俺の城だ」
太陽「魔王城だね、わかったよ。それで、出てきただけで何も喋らない2人は何しに来たの?」
2人の話が終わった所で太陽はゲートから出てきた2人、ランとアルの事に触れる。
ラン「外側は君たちの仲間だけど、中身はお前達が殺したヤツさ」
葵「こんなクソガキの姿だが俺は葵だ」
太陽「そうなんですね。そんな事はどうでもいいです。僕は何をしに来たのかって聞いたんです。用も無く出てきただけならこの場で殺しますよ?」
葵「おー、怖い怖い。けど甘ちゃんなお前等にこの身体を傷付けられるのか?」
太陽「どんな姿をしてても敵なら殺します」
葵「チッ、カッコつけやがって。…俺達は嵐がお前等を裏切った事の証明として来ただけだ。お前等とやり合うにはまだ少し早いからな。まぁあれだ、今日の所は宣戦布告ってやつだ」
太陽「じゃあ用は済みましたね。不快なので今すぐ僕達の目の前から消えてください。じゃないと本気で殺しますよ」
葵「フンッ、じゃあな」
嵐「3日後、本気のお前等と殺し合えるのを楽しみにしてるぜ」
最後にそう言い残して嵐はゲートでラン達とどこかへ行ってしまった。
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