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アル「は、はい!僕はアル=リースです!」
オーディン「我が名はオーディン」
アル「オーディン……戦争と死の神の!?」
オーディン「人間界ではそのように言われてるようだな。そうだ、そのオーディンだ」
アル「ほぇー……凄いのを呼び出しちゃった…」
オーディン「我を呼び出した事が凄いのではない。我を呼び出せる貴様が凄いのだ。」
アル「そ、そんな!僕なんか魔力量が多いだけの属性無しですよ!」
オーディン「なぜそのような事を言う?我も貴様と同じ無属性のみ……貴様の言い方をすれば属性無しだが、この辺りを更地にする事など造作もない事。魔力とは属性が全てではないのだ。属性での優劣は存在しても、力そのものの優劣は扱う者が決める事だ」
アル「神様でも無属性なんですか!?」
オーディン「ふむ……貴様は己の力に自信が無い………いや、己の力がどれほどの物なのか、それを知らないようだな」
アル「え?」
オーディン「よかろう。我を呼び出したとはどういう事なのか、それを教えてやろう。我が愛馬、スレイプニルの額に手を添えろ」
アル「は、はい…?」
オーディンに言われ、何がなんだかわからないまま馬の額に手を添える。
すると急に魔力をごっそり持っていかれ、オーディンの魔力がアルの中に流れてくる。
オーディン「契約完了だ」
アル「えぇ!?教えてやろうってそういう事ですか!?なんかこう……戦って僕に自信を付けさせてから契約とか、そういうのじゃないんですか!?」
オーディン「我と契約した事、それが貴様の自信になればと思ったのだが…我の力程度ではまだ不満か?」
アル「そんな事は無いですけど…」
オーディン「ならば良かろう。先ほど言った貴様の力だが、魔力と共に我の知識を渡した。だが、急に膨大な知識が流れ込めば脳にかなりの負担が掛かると思い、封印して渡した。じきに少しずつ解放されていくはずだ。力を付けるのに役立てるといい」
アル「は、はぁ…ありがとうございます…」
オーディン「では用があれば我が名を呼べ。さらばだ」
契約を済ませ、用も済んだオーディンは帰ってしまった。
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