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ルシファー「俺たち天界の奴だけでどうにかしようと、アイツがリスクラに転生してから15年間、ずっと情報収集をしてた。世界の為に戦った嵐に、望んでた幸せな日常を手にした嵐に迷惑をかけられないってシリアに言われてな」
嵐「さっき言ってた気遣いってのはその事か」
ルシファー「あぁ。んで、アイツが何に転生したのか、どういう生活を送ってるのか、それらを全て調べて、粗方の情報収集が終わった頃に結愛の魔武器の能力の件だ」
嵐「どういう生活を送ってるのか調べたって事は、人間に転生したのか。じゃねぇと15年も調べねぇもんな」
ルシファー「その通りだ。そこまで分かったなら、俺の言いたい事も分かっちまうよな」
嵐「当たり前だろ。つーかお前が気にする必要は無い事だろ。シリアにも言っとけ。テメェのケツはテメェで拭くって」
結愛「つまりどういう事なの?」
クリナ「ルシファーさん達ではどうにも出来ないんですか?」
嵐「ルシファーたち天界の者は、使い魔として人間界に来るか、容量管理の戦争時にしか人間界に干渉できない。そんな天界の者達がどうやって人間に転生した勇者擬きを始末する?そこら辺の雑草にでもなってりゃ、「あ、踏んじった」とかって始末できるがな」
クリナ「つまり、勇者に選ばれた結愛か、不始末だと責任を感じてる嵐がやるしかないの?」
嵐「結愛には殺らせねぇよ。俺の不始末は俺が片付ける」
結愛「ねぇ、ルシファー。その勇者擬きって人は強いの?」
嵐「クソ雑魚のカス」
クリナ「お父さんに一撃も当てた事無いわ」
ルシファー「転生してから嵐に復讐するために少しは強くなったかな。結愛といい勝負するかも」
結愛「へぇ…(ニヤリ)」
嵐「結愛、お前には関係の無い事だ」
結愛「でも私、勇者に選ばれちゃったし?」
嵐「勇者なんて断固拒否って言ってたろ」
結愛「そうだっけ?」
嵐「第一、これは俺の不始末だ。娘のお前に尻拭いはさせたくない。自分の尻は自分で拭けって教えた俺が、その真逆の事をするわけにはいかないだろ」
結愛「でもお父さんもいい歳だし」
嵐「結愛といい勝負するかもくらいの奴なら今の俺でも問題無い。そんなに俺が心配なら、本気の俺を瞬殺出来るくらいになってから心配しろ」
結愛「うっ……」
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