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私が前世を思い出したのは、エリーフィアに入ったのは、7歳の時。
王家主催のお茶会という名の “王族の婚約者探し” のパーティーに行く途中の馬車の中だった。
急に思い出してスッと私と今のわたしが融合したのがわかった。
今のわたしの両親はとても優しかった。
前世の私の父は浮気をして出て行き、母は荒れ狂っていた。
幼い頃からそうだった為、両親が私に優しく微笑んだ時、少し戸惑った。
だが、王家主催のお茶会に行くから 緊張してるんだろうと勘違いをしてくれて感謝だ。
綺麗な顔した王家の皆さんに 王子様に みんな浮き足立っている。
みんなの関心が向いているうちに 私は 王宮の庭園に出て 人気のないところで状況整理をする。
私は あの前世で読んだ事のある小説の世界にエリーフィア・セレブレットという、モブキャラとして転生したようだ。
でも、安心である。小説の主要人物ではないのだから。
私も一応 この小説を読んだことはある。
だから、ストーリーや、主要人物は、一通り覚えている。
私は モブキャラとして この小説を邪魔する事なく 過ごせばいいのだ。
普通に勉強して、婚約して、結婚して、子供を産んで、死んでいく。それが、私の人生だ。
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