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クローディアス様に対して、わたしは、恐怖を抱いています。
だって、クローディアス様は、幼い子供特有の 残酷な事を平気でしてしまう 年頃だから。
生きている カエルを 餌を1ヶ月あげていない 蟻の中に 落としたり、
生きている青虫の串刺しを作ったり、
死んだ猫の解剖をしたり、
産まれたての子鳥をミンチにして 母鳥に食べさせたり、
それは、もう、残酷な事をするから。
そして、それを わざわざ わたしに見せる為にやっています。
私に褒められたくて、認めて欲しくて、やっているのだと思いますが、
わたしにとっては、クローディアス様は、恐怖そのものです。
ある日、私は クローディアス様に連れられて
お忍びで 2人だけで 街に遊びに行きました。
クローディアス様は、いつも 私の手をしっかりと 指まで絡ませて
わたしが逃げないように 手を繋いで
恐怖の生物実験をしていたので、
今日も、それが、あるのかと、
クローディアス様と手を繋いた手を見て
内心 戦々恐々していましたが、
お忍びで 街に遊びに行くのは、
両親を心配させるので、悪い事をしているのに
楽しくて、わたしも クローディアス様と 楽しんでいました。
屋台で売られている お肉や、お菓子を歩きながら 食べて、
庶民の生活に2人で 目を輝かせて 興奮して
綿飴の製造工程を 売っているおじさんに 聞いたり、
射的をして、私は、全然当てられなかったのに、
異様にクローディアス様が上手くて、
わたしが欲しがった大きな白くて赤い目をしたウサギを当ててくれて、
わたしにウサギをくれました。
ですが、
そのウサギをわたしが抱き締めているせいで、
クローディアス様と手を繋いでいなかったので
はぐれてしまったのです。
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