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「どうしたんだい」  俺は壁に向かって蹲って泣いている少年の肩にそっと手を置いた。同時に少年は振り返った。少年の顔の目のあるべき場所にはぽっかりと二つの穴が開いていた。 「見いつけた」  少年が両掌を俺の目前に突き出した。その掌には眼が付いていた。 「ひぃいいい」
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