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鈴屋さんと2人ボッチ!
目が覚めたらそこは見慣れた墓地だった。
隣にはうら若き少女が、こちらをじっと見つめている。
…あぁ、この状況。
説明不要なほど現状が理解できてしまう。
普段からラノベやアニメ、ネトゲをハードに嗜んでいるダメ人間な俺を自ら証明しているようでとても哀しい。
まわりをぐるりと見回す。やはり俺にとっては馴染み深い異世界ファンタジーだ。
正直、この町並みも知っている。
こいつは異世界転生系ってやつだ。それもプレイしてたゲームにっていうパターンのだ。
そもそもゲーム画面を睨んでいた俺が、なぜここにいるのか。
…そうだ、たしかゲーム中にパーティが全滅したんだ。で、蘇生アイテムをケチってホームタウンの墓場に死に帰りしたはずなんだが…なんかふわっと意識が薄れて気がつけばここにいる。
体には見慣れた装備、黒ずくめの服に愛用のダガーもある。
ただし、これが俺の使っていた超レアなテレポートダガー+5なのかどうかまでは分からない。
ステータスウインドウもないし、確認のしようがない。
さてこの場合、ラノベやアニメの主人公はどうしてただろう。
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