恋するバツゲーム

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 連絡先を交換してお昼ご飯を食べたあとは、いつも通りに過ごして別々に帰った。  佐藤は、高校の最寄駅から3つのところ。俺は自転車通学。自転車を押して駅まで行こうと思ったけれど、佐藤は「歩道が狭いから無理」と俺が自転車を取りに行っている間に帰ってしまった。  待っててくれても良いじゃんか。 「それって、お前が遠回りになるから、そう言ったんじゃないの?」  光紀は昨日と同じくコーラ。 「そうかなあ」 「まあ、今日付き合い始めたばっかりだしさ。ぼちぼち行けば良いじゃん」 「んー」  頬杖をついてオレンジジュースを飲みながら、ふと思う。 「って! 本当に俺が佐藤に気があったみたいじゃねえか!」 「あれ、てっきり今日でころっといったのかと思ったわ。仲良さげだったし」  たしかに、思っていたよりも佐藤といるのはつまらなくなかった。  けれど、好きかどうかというのは、もっと次元の違う話だ。  そう力説すると、光紀は「ふうん」と言いながら、チーズバーガーにかぶりつく。 「けどさあ、恋愛ってタイミングも大事よ? イケる時に押していかないと、始まるもんも始まらないから」  ぐっと言葉につまる。彼女のいる奴の言葉は重い。 「俺はタイミングよりも、自分の気持ちに忠実でいたいの!」 「わー、童貞が言いそうな言葉」     
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