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昼間、雲が流れて
なんて事のない土休日。テントを折り畳み、カメラの整備を行う。
道端で、中高生が、折り畳み傘を持って行くべきか、相談している。とある情報番組にて、夕立があるかもしれないと、言っていたらしい。
空を見上げる。雲は、俺たちと同じように、西から東へ向かっている。昔習った、雲八割、ということを考えると、天気的にも、晴れではあるだろう。できることならば、これらの雲も散って欲しいところだけど、向かう先には山がある。雲は集まり、厚みを増す。なんていう想像をしていたが、僕は首を振った。きっとじゃない、確実に、今日は晴れる、と。
彼女からの、電話がかかる。
「今、家を出たから、そろそろ荷物、整えといて」
「了解。雲を見ながら待ってます」
「見るのは、雲じゃない」
彼女は、そんな一言を残して電話を切った。ある意味彼女らしいと、僕は笑う。
長針が90度ぐらい変化したとき、彼女の車は、家の目の前にいた。
「さあ、乗って」
車の中から指図する。
「後ろの席に、荷物置いてもいいか?」
なんてことを言いつつ、外においた荷物が減っていく。
周りに荷物が無くなったことを確認すると、僕は車に乗り込んだ。
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