正八面体の半分

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彼女の車に乗っていると、途中で、曲がった。まっすぐ進むと、冬季閉鎖ギリギリの道路がある。まだちゃんと雪が降っていたわけではないので、この道は通れるし、キャンプもできるらしい。好きで地図を見た時、ここから先は九十九折で、それなりに標高がかわるらしい。 横に曲がると、芝生の上に大きな駐車場がある。横を見るとオートキャンプ場と書いてあった。 「で、キャンプ場はどこにある」 僕は車内から周りを見渡して、キャンプ場まで続く道を探す。 というか、何台収容するつもりなんだ、ここの駐車場は。 「ちゃんと覚えていないの?」 そうだったっけ、と言いかけたわけだが、いや、確かに、何か言っていた。何かを言っていたのは覚えていたのだけど、何を言っていたのかは覚えていない、という状況だ。 「結局は同じじゃん」 それは、そうなのだけれど、説明する側からしたら、そうなんだろうけど、こっち側としては 「はいはい」 長ったらしい話はよして、と彼女。 長ったらしって、結構重要なんだよ。補足なしだと、 「後から、まず、荷物を下ろす」     
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