伝説の槍

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「助かった。その……ありがとうな」  ケントがねぎらいの言葉をかけると、エミリは 「わりとやるでしょ?お兄ちゃん」  と言い、得意げな表情を見せた。 「で、アーサーにはとりあえず石になってもらったけど、これからどうするんだ?」  グランが困った表情でケントに尋ねる。 「とりあえず、どうしてこのような反応になったのかを調べる必要がありますね」  ケントはそう言うと、手持ちの本をめくり始めた。パラパラパラと本をめくっていき、80ページくらいのところで手を止める。 「なるほど……」 「どうしたの?お兄ちゃん」  難しそうな顔をしているケントの顔をエミリが覗き込んだ。  ケントはパタンと本を閉じる。 「どうも5つの水晶のうちどれかが呪われていたようです。だが、その呪いを解く方法はこの本にも書かれていない模様で……」 「じゃあ一体どこに?」 「……やはり国立学校の図書館、でしょうね」  グランの問いかけにケントはそう言った。 「行ってみるか?」  グランがケントとエミリを見ると、それぞれが首を縦に振る。 「よし決まりだ。早速行くぞ」  グランがそう言うと、エミリがステッキを上に掲げる。 「よーし、行くよ!」  エミリがステッキをグルンと振り回すと、不思議な光が3人を取り囲んだ。 「テレポート!」  エミリがそう叫ぶと、3人はその光の中に吸い込まれていった。
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