3人が本棚に入れています
本棚に追加
呪いを解く方法を捜せ!
エミリの魔法で瞬間移動した3人は、古びた大きな建物の前へと降り立った。周りを見渡すといくつかの校舎が建てられており、それぞれの校舎へと続く並木道には木々が綺麗に立ち並んでいる。そこを多くの学生や教師達が通り過ぎていき、道の脇にあるベンチでは女子学生が座って本を読みふけっている。
「ここがケントの通う学校か。広いな」
グランは思わずそう漏らした。
エターナル国立学校は国内最大の高等教育機関にしてかつ唯一の国立の高等教育機関。文学、芸術、法学、天文、化学、医学、魔法学、呪術学など様々な学問をここで学ぶことができる。中でもここの学校図書館は一般の図書館を含めても国内最大級の規模を誇り、蔵書数は300万にものぼるといわれている。
「で、お兄ちゃん、図書館はどの建物なの?」
エミリがそう言うと、
「図書館は、ここだ」
ケントはそう言って後ろにある大きな建物を指差す。
「ここ?すごーい!」
エミリはそう言って驚いた表情を見せる。ここまで大きな建物を見るのは珍しいようだ。
「エミリ、あの石化の魔法はいつまで続くのだ?」
ケントがそう尋ねると、
「んーそうだなー。日没くらいまでは持つんじゃない?」
エミリはそう言ってにっこりと笑った。
「日没か……思ったより時間が無いな」
太陽が高く上がっている青空を見ながらケントはつぶやく。バーサク状態になっているアーサーが神殿を出て街に入ってしまったら甚大な被害が出てしまうことは想像に難くない。
「さぁ、早く捜そう」
グランに促され、2人は図書館の中へと入っていった。
最初のコメントを投稿しよう!