2100年1月1日

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午前6時00分、宇宙船『新生』は火星へと向けて地球を出発した。 総工費100兆円を超えるプロジェクトは、当初誰も見向きをしなかったが、地球温暖化、人口増加が急速に進むにつれ、企業の参加だけでなく、一般参加も増え続け、総工費見積以上の金額を回収する事ができた。 そして更に参加が増え続け、回収した金額でより良いプログラムへと変更されていった。 『人』から募集した宇宙船の名前は、旧愛知県に住んでいた中学3年の『加藤 優』(かとうまさる)くんが考えた『新生』(しんせい)に決まった。 火星で新しく生きる。 生き方を新しくする。 そういった意味が含まれているらしい。 その『新生』には、旧日本に住んでいた人口の8割が乗せられた。 『新生』に乗った人口とは、人の数の事で、人口増加を加速させたAIは含まれておらず、人数にすると1000人にも満たなかった。
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