カウントダウンで会いたくて

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「ねぇ、今度こそ、敬語は終わりにしない?」 「……え?」 「だってもう『先生』と『生徒』じゃないし、バイトの『先輩』と『後輩』でもないよね、俺たち」 「……う、うん、たしかにそうだけど」 「実はね、今日もイメージしてきた、『俺』があるんだ」 「……イメージ? どんな?」  ごくりと息を飲んだかに見えた、亀ちゃんが続けた。 「ずっと好きだった女の子に、ちゃんと告白ができる男。それが今日の『俺』のイメージ」 「……え? ……それって?」  いや、ダメよ結花、早とちりしちゃ。他にもバイトの女の子はたくさんいるし、店長だってまだ独身だし。 「亀ー! ウチの看板娘くどくんなら、ぜってぇ幸せにしろよぉー」  ホールの向こうから、岩さんがニヤニヤしながら声を掛けてくる。店長の天野さんもニコニコしながらこちらを見ている。見渡せば、お店のお客さんがみんなして、私と亀ちゃんの様子を見つめていた。  それって、つまり…… 「えぇと、私、なんて言ったらいいのか……」  頬だけでなく耳まで熱を持って、どうやって答えていいか分からずもじもじする私に 「バイトのあと、どこかでゆっくり話せるかな?」     
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