訪問

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「――つまり、私は馬鹿なことをしているってこと?」 「そうなるな。つか頼むから何処かに行け。ここは俺の聖域だ」 「性域?」 「よし分かった。幽霊でも物理的に死ぬのか試してみるわ」  冗談で言ったつもりの言葉を真に受けた男が……殺意の波動に目覚めたようだ。  ゆっくりと立ち上がって男は……  ……何故か、台所から『瀬戸内海の塩』が入った袋を持ち出して。 「…………え、ちょっと……それ、マジでやるの……?」  その袋を、野球ボールを投げるかのように構えた男。  それはもうすぐその袋を投げることを意味して。  その袋は私にぶつけると言うことで。 「…………三」  カウントダウンが始まったようで、あと二秒以内に私はそれをぶつけられると言うことで。 「…………二」  あんな大量の塩が入った袋を全力投球されたら死にそうだなぁ……と思いつつ。 「…………一」  残り一秒になった時点で、私は―― 「ごめんなさいお邪魔しましたああああああああああ!」 『死』――と言う未来から逃げる為に私は窓から逃げようとして突進する。  ――が。 「へぶ――ッ!?」  何故か、私は窓をすり抜けることが出来ず窓に激突して、そのままずるずると床に落ちていく。  …………なんで?
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