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聞き間違いであればどれだけ良かっただろう。
「そうできればよかった。」
せめて、ユーリィだけでも国に帰してやりたかった。
そもそも、自分達を国に返す予定だった事すら知らなかったのだからどうしようもないのだけれど、少し前に戻れるのなら戻りたかった。
「俺達を返すつもりなのなら、このまま返してもいいでしょう?
どうせ誰も信じやしませんよ。」
レオニード自身信じられないのだ。
夢だと言われたらそちらの方を信じてしまいそうな気さえする。
「そういう訳にもいかない事くらい王族なら分かるだろう。」
暴虐王はレオニードの言葉をバッサリと切り捨てる。
けれど、つい最近まで皇位継承権どころか王族としてさえ認められていなかったのだ。
道理など分かるはずが無い。
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