第4章 始まった不安との戦い

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「もし、あれが本物だとしたらさぁ」 「うん」 「選ばれたら死んじゃうんだよね?」 「うん。本物なら、たぶん」 「そっか……」 「えっ、どうしたの?」 彩絵の顔が曇ったので、咲良が慌てる。 「だって私、咲良以外に仲が良い子がいないから、投票されてるかもしれないなぁって……」 彩絵は自分で言っていて、泣きそうになって来た。 「そんなことないよ。あるわけないじゃん」 咲良がすぐに取り繕ってくる。 「でもさぁ、とりあえず誰かにって思ったら、大して仲良くもない相手にって思うでしょ?」 「それは……まぁ、そうかもだけど。でも、他にもいっぱいいるじゃん」 「例えば?」 「えっと……大沢さんとか、宮崎さんとか、後橋本もいつも一人でいるし……男子だって新庄とか」 「でも、そう多くはないよね? っていうことは、五番目くらいには私が選ばれるってことだよね?」 「そ、そんなことさせない。彩絵は絶対に私が守ってあげるから」 まるで愛の告白みたいなことを言われて、また彩絵はドキッとした。
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