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「そうですかぁ……」
林は残念そうな顔をする。
「それじゃあ他の生徒さんたちにも、聞いてみないといけませんねぇ」
「は、はぁ……」
そう言われても、どう答えれば良いのか分からない。
「誰か心当たりがある人がいれば良いのですけど、いないとなると、しばらくの間みなさんには、ご不便をお掛けすることになってしまいそうです」
「え……っと、それはどういう?」
「そうですねぇ、須崎くんは一日何時間くらいスマートフォンを操作しますか?」
「え? あ、いや、そうですねぇ……三時間くらいですかね」
「ほぉ、橋本さんは?」
「あ、私も……同じくらいです」
「そうですか……。やっぱりスマートフォンが無いと困りますよね?」
林が穂香を見た。
「はい。それはもう、すごく」
「でしょうねぇ……」
「あの……すみません。ちょっと聞いていいですか?」
拓也が恐る恐る質問する。
「はい。何でしょう?」
「もしかして……僕たちのスマホを没収したりしないですよね?」
「没収と言うか……そうですねぇ、証拠品とアクセス解析のために、一時押収ということになると思います」
「えっ、そんな」
「すみませんね」
林は申し訳なさそうな顔をしたが、目は鋭いままだった。
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