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「それより、昨日のあれって本物だと思う?」
華が聞いてくる。
「どうかな? 悪戯なら良いんだけど、でも、そういうのを取り締まる厳しい法律が出来てるらしいから、そういうことをするバカはいないんじゃないかって」
「ふ~~ん。誰が?」
「え?」
「いや、それ、誰に聞いたのかなぁと思って」
「ああ、涼ちゃんだよ。陸斗のママ」
「あ、ああ、デザイナーのRYOKAね」
華が頷いた。
「昨日……っていうか、今日だけど、生贄投票が来てから、陸斗のパパとママがうちに来て、万が一本物だったらどうするっていう、話し合いをしてたんだよ」
「へぇ」
「そのせいで睡眠不足で、遅刻ギリギリになっちゃったんだ」
「そっか。RYOKAも、美沙希のママも、前回の生贄投票の当事者だもんね」
「うん」
美沙希が頷いたとき、担任の熊野三恵が、学年主任の田中晴弘と一緒に教室に入って来た。
「はい。席について」
それを機に、一斉にみんなが席に着く。
「え~~~~ちょっと皆さんに聞きたいことがあります」
全員が着席したのを待ってから、学年主任の田中が口を開いた。
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