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すぐに用意を済ませると、涼花は自宅を飛び出して、美奈都の住むマンションに車を走らせる。
到着前に電話をかけたから、美奈都はマンションの前まで出て待っていてくれた。
車を横付けすると、美奈都と一緒に由紀夫も立っている。
「おはよう」
美奈都と一緒に由紀夫も車に乗り込んできた。
「あれ、由紀ちゃん仕事は?」
「休んだよ。大事な娘の緊急事態に、おちおち仕事なんかしてられないだろ」
後部座席に乗り込んだ由紀夫が、涼花に向かって答える。
実の娘でもないミサキのことを、本気で心配してくれているのが、本当に嬉しかった。
親友の三度目の結婚は、本当に三度目の正直であって欲しいと改めて思う。
「さすがだねぇ、うちのバカなんて、会議だからって仕事行っちゃったよ。まぁ、あいつは由紀ちゃんと違って、いても役に立たないから、まぁいいんだけどね」
涼花は対照的な夫に文句を言いながら、入間に向けて車をスタートさせた。
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