第1章 時を経て復活した悪夢

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最初の生贄投票事件の25年後 9月  東京 放課後、自宅に帰ってきた竹本美沙希は、駐車場に赤いスポーツカーが止まっているのを見つけた。 ママの親友の山岡涼花の車だ。 超有名ファッションデザイナーの涼花には息子が二人いるけれど、娘がいないので、美沙希のことを自分の娘のように可愛がってくれ、いつも美沙希の為にと言って、新しいデザインの服を誕生日にプレゼントしてくれるから、友達に羨ましがられて、美沙希はいつも鼻が高かった。 玄関ドアを開けて中に入る。 「ただいまぁ~」 「おお、ミサキ帰ったか、待ってたぞ。久しぶりだなぁ」 涼花は嬉しそうに笑う。 「やだなぁ涼ちゃん。先月も会ったじゃん」 オバちゃんというと怒るので、美沙希は涼花のことを涼ちゃんと呼んでいた。 「そっか? でも、久しぶりに見ると、大きくなったよなぁ」 涼花は相変わらず嬉しそうだ。 「えっ、そうかな? 全然伸びてないと思うけど」 美沙希は手の平を頭の上で水平にして、その手を見上げた。
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