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涼花は身体を起こして、ベッドから起き上がる。
「お、おい。どこに行くんだ」
「スマホだよ」
涼花はいつも眠るときには、スマートフォンは寝室には持ち込まずに、リビングで充電しているから、そこに向かった。
「おい、どうするんだよ」
俊明と陸斗もその後を追う。
「ミナトに電話に決まってるだろ!」
「おい、もう夜中だぞ」
「だったら何だよ。陸斗と同じクラスなんだから、ミサキのところにも来てるはずだろ? 投票までに時間がないんだから、夜中だなんて言ってられないだろ!」
涼花はキレ気味に叫びながら、美奈都に電話をかけようとする。
まさにそのタイミングで、着信音が鳴った。
見ると美奈都からだ。
「もしもしミナト」
『涼花大変なの!』
「生贄投票だろ」
『え? あぅ、うん。そう。美沙希のところにあの画面が来ちゃったの』
「うちもだ。今陸斗が寝室に乗り込んできた」
『どうしよう涼花……。何で今頃また……』
「とにかく寝てる場合じゃない。みんなで作戦を立てよう。今から来れるか?」
『あ、うん。主人に聞いてみるよ』
「あ、待て。ならアタシが行った方が良いな。今からそっちに行くから」
涼花は美奈都の返事を待たずに電話を切ると、大急ぎで外出の支度を始めた。
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