第2章 生贄候補となった者達

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美沙希とのラインの途中で画面が『生贄投票』になってしまった東田彩絵は、心臓が締め付けられたように胸が苦しくなった。 いったい何がどうしてこうなったのか。 再起動させれば元に戻るかと思ったけど、どうやら甘い考えだった。 こうなると頼れるのは家族だけだ。 彩絵はまず弟の部屋に向かった。 ノックをするけど、返事はない。 そっとドアを開けて中の様子を伺うと、弟の寝息が聞こえる。 こんな状況だけど起こすのは可哀想だと思って、彩絵は両親の寝室に向かうことにした。 階下に降りて、両親の寝室の前まで来ると、ノックをするまでもなく父のイビキが聞こえて来る。 仕事のために朝が早いくせに、彩絵のために遅くまで起きて付き合ってくれている父を、こんな時間に起こすのは忍びない。 もちろん、その父より早起きで、家族の朝食と父のお弁当を作っている母を起こすのは、さらに申し訳ないと思った。 仕方なく彩絵は、東田家に一台だけあってリビングに置いてあるパソコンに向かうと、過去の生贄投票事件について調べてみることにした。acbcc929-6dff-42e3-bec2-493f687e9cf1イメージ画像 えくれあ さん。 https://estar.jp/pictures/25606731
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