454人が本棚に入れています
本棚に追加
/521ページ
インターネットで検索をかけると、かなり詳しいことまで書いてある。
それによると、投票画面は誰かを選んで投票するまで、その画面のままであるらしい。
つまり咲良に連絡を取るためには、投票せざるを得ないようだ。
彩絵はスマートフォンの画面を見た。
そこにあるのはクラスメイトの名前の一覧。
――どうしよう……。
彩絵は悩んだ。
とにかく今は、一刻も早く咲良に連絡を取りたい。
もしかしたら咲良はすでに眠っているかもしれないけど、クラスのグループラインには、クラスメイトの誰かが書き込みをしている可能性がある。
この際だから誰でも良い。不安な気持ちを共有したいのだ。
もう一度彩絵はスマートフォンの画面を見た。
誰か一人を生贄として選び、神という謎のモノにその命を捧げるのだ。
それはつまり……。
間接的に人を殺すということでもある。
もちろん彩絵には仲の良い友達は咲良だけなのだが、だからといって、それ以外の子が死んでも良いなんて思えない。
でも……
投票をしないと、このままスマートフォンが使えないのだ。
そのとき彩絵の視線が、一人の生徒の名前で止まった。
最初のコメントを投稿しよう!