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「まあ、5階層しか無いし、モンスターや罠の配置も甘めだけど接近している連中程度じゃ易々とここまで来れるとは思えないし、縦しんば来れたとしても相当に消耗している筈よ、だから貴女は少し寛いで身体を休めていれば良いわ」
「……あ、ああ、すまない、そうさせて貰うとしよう」
アイリスの言葉を受けたミリアリアは頷きながら応じ、それから暫く思案した後に恐る恐るアイリスに問いかけた。
「……因みにだが、各階層のモンスターや罠の配置状況はこちらで確認出来るのか?」
「そうよね、魔王のあたしに安心しろなんて言われても逆に不安になっちゃうわよね、モンスターの配置は概略になるけど確認出来るわ」
(不安と言うよりはどれだけエグいダンジョンにしてるか恐ろしいから聞いたんだが)
ミリアリアの言葉を受けたアイリスは微笑みながら返答すると目の前の応接テーブルにダンジョンの図面を表示させ、ミリアリアが内心で呟きながら図面に視線を落とすとアイリスがしなやかな指先で第1階層の部分を指しながら言葉を続けた。
「第1階層は基本的には1本道よ、途中1ヶ所だけ三叉路があって外れ道2つは行き止まりになってて、そこに毒矢の罠と釣り天井が仕込まれてるわ、配置されてるモンスターはスケルトン、ボーンウォーリアー、ボーンウルフで第2階層への入口は死霊騎士が守っているわ、宝箱は全部で5つ、4つがミミックで残る1つには麻痺の呪いとモンスター寄せの呪いを仕込んだ普通の槍が入ってるわ」
「……え、エグいな、第1階層でいきなり罠付きの分岐点があり、普通のダンジョンの1階層では出現しないミミックが当たり前の様に出てくる上に、宝箱は当たり無し、しかも第2階層の入口を護っている死霊騎士は普通のダンジョンだと第5階層くらいの守護者だぞ」
アイリスから第1階層の状況を説明されたミリアリアはかなりエグい状況に半ばドン引きしながら呟き、それを聞いたアイリスは誇らしげな笑みを浮かべながら第2階層の説明を始めた。
「どうやら現状の配置でも当座は凌げそうね、次は第2階層の説明よ、第2階層は入って直ぐに道が左右に別れているわ右の道はモンスターがいない代わりに毒矢、釣り天井、巨大トラバサミ、仕込みギロチン、振り子ギロチンなんかが設置されているわ、左の道には罠が無い代わりにロックゴーレムやウッドゴーレム、ボーンゴーレムが多数配置されているわ、
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