最終章:さいしょでさいごの

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「う……ふぅ……」 「要、力抜け」 「ひゃっ……」 「ここが、いいのか?」 「や、やだ、それ……すごい」  奥のほうに、急激な快感がおしよせる場所があり、そこの兄の指がかすめて、体が跳ねた。気持ちよくしてくれようとしているのか、くちくちといやらしい水音をさせながら、内部がほぐされていく。  すでに勃起していた自分のそれは、いやらしく先走りをベッドに垂れ流した。それを見て興奮してくれたのか、兄のそれも硬いまま天を向いていた。  三本の指を抜き差しできるようになって、自分はもっと太く熱いものが欲しくなっていた。 (繋がりたい。そしてあの女たちのように乱暴に腰を穿たれたい) 「兄ちゃ……もう……」 「いいのか?本当に」 「欲しい。兄ちゃんの欲しいから」  自分でいやらしく後ろの穴を広げて迎える。『どこで覚えてきたんだ』と兄は呆れていたが、なんと言われてもいい。早く兄とひとつになりたい。  そして、めりめりと穴を広げながら兄のそれは侵入してきた。びちびちに広がって裂けてしまいそうだ。 「大丈……夫か?」 「平気……兄ちゃん、動いて」  兄はゆっくり腰をグラインドさせてきた。その動きは、慌てず優しかった。  もっと激しくしてくれてもいいのに、あの女たちみたいに乱暴にしてくれていいのに。  少しずつ腰の動きが早くなる。兄の先端から内部へ注がれているのか、動くたびにぐちゃぐちゃといやらしい音を立てる。兄のそれが、先ほど気持ちの良かったところを擦り、そのたびに悲鳴のような声を上げてしまう。間違いなく感じていた。 「あっ……兄ちゃん、それ……いいよ」 「おまえもこっち、気持ちよくなれ」  勃起したままだったそれを兄が手で扱きながら、腰を穿つ。前と後ろの快感に体がもっていかれそうになる。
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