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「…!」 見覚えのある、鼻の絆創膏。バーテンダー姿の彼はお店の光で淡く輝いていた。 彼…白崎さんも私に気づいたようでじっとこちらを見つめてきた。少しの沈黙の後、思い出したように目を開いた。 「…………。あれ、その赤鼻…」 「!」 私服になった私に気づくまでのタイムラグがあったようで、どうやら赤鼻で判別されたらしい。 「ーやっぱり。ケーキ屋さんの赤鼻ちゃんだ」 そういう白崎さんはいたずらっ子のように笑った。
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