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「…こんばんは」
私は動揺しつつ挨拶だけは言えた。
まさか白崎さんがこのバーで働いていたなんて。いつも店の雰囲気だけ見ていて店員さんは目に入っていなかったから。
しかも覚えられ方が赤鼻ちゃん。なんだかとっても複雑なのですが。
「…入んないの?」
キィと音を鳴らしてドアを開けたまま押さえてくれている白崎さん。立ち振る舞いがスマートで帰ろうとした決心が揺らいでくる。
「えっと…1人でバーとか初めてで…」
立ち去る言い訳を考える私に白崎さんは微笑みながら歩み寄ってきた。
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